東京都議選の選挙情勢が厳しい民進党は、36人の公認候補者のうち、すでに14人が離党届を提出した(12日現在)。
旧民主党時代の前回に獲得した15議席から、前述した予測どおり、最悪“消滅”しかねない状況だ。党都連関係者は嘆く。
「離党した候補者のほとんどが1、2人区の激戦区。重要選挙区なのに、党本部の蓮舫代表と都連の松原仁会長の仲が悪くて、連携が取れていない。無所属になれば都民ファーストと公明から推薦が出る可能性があるんだから、候補者が離党するのもしょうがない」
政治家にとって、敗北は政治力の低下に直結する。しかも、東京は蓮舫氏の地元。惨敗すれば「蓮舫降ろしのホイッスルが鳴る」(民進党幹部)。
蓮舫体制を守るために、野田佳彦幹事長は周囲にはやくも「俺が責任を取って辞める」と、予防線を張ったとの噂も広がる。
だが、そもそも蓮舫体制がつまずいたのは、昨年9月に代表に就任したとき、幹事長に「民主党政権崩壊のA級戦犯」(民進党議員)と言われている野田氏を指名したことにある。党内から総スカンにあい、代表選で蓮舫氏を支持した議員は次々に離れた。
いまや「蓮舫・野田体制は死に体」(別の民進党議員)。党内では、次の代表選びに話題は移っている。
最有力候補は、過去に代表選に出馬したこともある細野豪志衆院議員。だが、先月、代表代行を辞任したことで評価を下げた。