シリアル、スムージー、低脂肪ヨーグルト、カロリーオフ食品……。巷にあふれる「ヘルシー」をうたった食品の数々。だがこうした「ヘルシーフード」の摂取が、健康被害につながると指摘する声が専門家らから上がっている。ヘルシーになりたくて手に取った食品が、実は健康を損ねるものだったら……。「ヘルシー」の仮面の下にある罠(わな)を探った。
「朝食は、シリアルに低脂肪ヨーグルト、それから果汁100%のジュースとコーヒーです」
こう聞くと、簡素ながらも健康に配慮したヘルシーな食事内容と感じる人が多いのではないだろうか。シリアルにもいろんな種類があるが、昨今人気のシリアル食品は、麦やトウモロコシなどの穀物とナッツやドライフルーツ、ハチミツや砂糖などを混ぜて焼きあげたもの。「おいしくてヘルシー」と根強い人気を誇り、最近では専門店もできるほど、すっかり朝食の定番メニューになっている。
だがこの朝食内容に対し、声高に「NO」を叫ぶ専門家がいる。知花くららや森理世ら日本を代表する美女を生んだ、「ミス・ユニバース・ジャパン」の公式栄養コンサルタントを2004年からの8年間務め、現在栄養学の専門家として活躍するエリカ・アンギャルさんだ。エリカさんは言う。
「巷には、ヘルシーをうたいながら実はヘルシーじゃないものがあふれています。日本人は、ヘルシーという言葉に振り回されすぎ。その結果、本当の健康がなおざりになっています。健康で若々しくい続けるためには、真のヘルシーをしっかりと見極める目を持つべきです」
では、冒頭の朝食の一体何が悪いのだろうか。答えは、ヘルシーイメージの陰に潜む砂糖にある。
「実は市販のシリアルや低脂肪ヨーグルト、ジュース類には、大量の砂糖が添加されているものが多いのです。低脂肪・無脂肪ヨーグルトでも、100グラムあたり最大8グラムもの砂糖が含まれているものも。おいしさのバランスを保つための基本的な構図として、低脂肪をうたうものには多くの砂糖が入っているケースがあるのです」