「酒や食事は『自分のカネで』キヨはやり通していた」(※イメージ)
「酒や食事は『自分のカネで』キヨはやり通していた」(※イメージ)
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 元東北楽天ゴールデンイーグルス監督のデーブ大久保氏は、薬物使用の疑いで逮捕された清原和博容疑者(48)について、覚醒剤使用の噂はあったが、清原を信じるしかなかったと、当時の心境を語った。

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 覚醒剤を使用しているという噂はありましたが、プロで名前が売れてくれば、変な噂を立てられるものです。僕自身も身に覚えのないことを、ああだこうだと言われた経験がありますので、キヨを信じるしかなかった。「やっていない」と思いたかったですね。

 彼は“番長”って言われていたでしょう。まぁ、男なら誰だって番長って呼ばれたら、嫌な気はしないじゃないですか。でも、実際はそんなタイプの男じゃないんです。あいつ以上に礼儀正しい男って、野球界にいないと僕は思います。

 西武ライオンズの寮で2年一緒でしたが、当時は根本陸夫管理部長の教育がしっかりしていましたから、僕らにはライオンズの血が流れているんですよ。若手時代、根本管理部長から、「タニマチは絶対に作るな」とたたき込まれました。最初は「◯◯さん」と呼ばれるけれど、次に「◯◯くん」になって、やがて最後には「おい、行くぞ」みたいな関係になる、と。妙な人間関係で潰れてしまう選手が多いので、酒や食事は「自分のカネでやれ」と教えられました。キヨは、それをやり通していましたね。

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