11月1日、ソウルで日中韓首脳会談が開催された。ファッションデザイナーのドン小西氏は、韓国の朴槿恵大統領の日替わり原色ジャケットは考え方が古いという。
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何たって、韓国初の女性大統領だもん。政治家のイメージを覆してくれよって期待したもんだよ。それが就任から2年8カ月が経ってどうよ。いまだに見るからにパッとしない近所のおばさんって感じじゃん。
だいたい、ファッションの着回し方が古いんだって。ボトムは決まって黒っぽいパンツ。ジャケットだけは、赤だ、黄色だ、グリーンだってコロコロ変えて、信号機かっつうの。しかも丈の長い裾広がりで、お尻をすっぽり隠すデザインや、丸い肩でやさしい印象を与えるテクも、この人の定番だよね。上着の色はコロコロ変わってるのに、いつも同じ格好をしてる印象しかないんだよ。
それにこれって、昔の日本の女性政治家がよくやってたせこい着回し術そのまんま。原色ジャケットのインパクトと満面の笑みで、やる気と元気を演出してるつもりなんだろうが、完全に手抜きだろ。内憂外患の今こそ、女性だからこそできるソフトなイメージ戦略じゃないかね。たとえばワンピースを定番にしてみるとか、思い切ったイメチェンが必要かと。
※週刊朝日 2015年11月20日号