「いいわねぇ~、あんたは半身でかまえて適当にしゃべってりゃ10億稼げるから」なんてチャカされても、村上のリアクションは最終的に立ち上がってマツコの腕をバンバン叩くくらい。

 いくらバンバンしても、「コンビニで売られてるアイドルのうちわで、あんたのだけ売れ残ってる」などと指摘され、まったく打たれ放題の村上なんである。

 しかし、このマツコのぞんざいな村上扱い、それこそがマツコのやさしさなんじゃないか。

 チャラい、うざい、あざといと、アイドルを見る時思わずモヤモヤと湧き上がってくる気持ち。それに対してむしろチャラさ、うざさ、あざとさを徹底的に洗い出し、叩いて叩いて浄化する。

「女子高生の人気は桐谷さんより下」なんて言われてる村上を見ていると、人ってやさしい気持ちになれるのね。番組で何度も流されるチャラくてうざくてあざとい村上のラップPVももはや、視聴者は心からの爆笑で受け入れる下地が作られているのだ。

 思えばかつて避妊具を手にした笑顔写真が流出し、えらい目にあった夏目三久アナも、マツコと共演し「あんた落書きされた犬みたいな眉毛ね」などといじられてるうちに、すっかり浄化された次第で。

 愛ある叩きであなたを包む。日頃叩かれがちな芸能人にぜひお勧めしたいマツコクッションなんである。

週刊朝日 2015年4月17日号

暮らしとモノ班 for promotion
大谷翔平選手の好感度の高さに企業もメロメロ!どんな企業と契約している?