(3)買い物はもっぱらネット。外では電子マネーが大活躍!


 ネットやカードの買い物は便利ですが、「お金を支払った」実感がないので、いつの間にか使いすぎてしまいがち。さらに、目に見えないので、日常のお金の流れがつかみにくくなるという問題点もあります。
「お金のセンスを磨くには、お金の流れをきちんとわかっていることが大切です。便利なものに頼りすぎず、日々の所持金や使った金額を把握しておきましょう。財布の中身を見ながら出費を調整する感覚は、子どもにも教えたいところです。家計のやりくりにおいては、ぜひ、アナログ精神でいきたいですね」

 増税や労働賃金の低下、少子高齢化と、残念ながら今後の経済に明るい兆しは見られません。深野さんは「自分の親世代とは、確実に違う時代の流れがきていることを自覚したほうがいいでしょう。教育費が本格的にかかり始める今から、しっかりと家計の基盤をつくることが大切です」と話します。給料が右肩上がりで金利も高く、退職金もしっかりと支給され、年金暮らしの親世代。たとえ母親が専業主婦でも、車や家を持ち、子どもも大学を卒業させることができた自分の親たちのように「ま、なんとかなるだろう」と楽観はできません。

「大切なのは、家計のメリハリです。衣食住の中で、わが家がいちばんこだわりたい費目は予算を多めにとり、ほかの費目で節約するのです。これなら、節約で息がつまることもありません。どこを優先するかは、家族で話し合い、わが家流の家計をつくりましょう」

 家計管理は、家族全員の協力があって初めて成功するもの。まずは夫婦でお互いの収入や貯蓄を把握して、同じ方向を向くことが大切です。

 新しい年が始まり、生活もすっかり普段通りに戻ってきた今、もう一度わが家の家計を見直してみましょう。これからお金がかかる小学生の今こそ、家計の土台を建て直して強くするチャンスです!

AERA with Kids (アエラ ウィズ キッズ) 2018年 01 月号 [雑誌]

高濱正伸,安浪京子,安宅和人,アグネス・チャン

AERA with Kids (アエラ ウィズ キッズ) 2018年 01 月号 [雑誌]
著者 開く閉じる
AERA dot.編集部
AERA dot.編集部

1 2