年末のあわただしい時期、やることが山積みで気持ちも落ち着かないものです。子どもは冬休みに入って家にいるのに、手伝いもしない。イライラと怒りにまかせて「こらーっ!」と怒鳴って後悔……。心穏やかに過ごすために、「アンガーマネジメント」を知っておきましょう。怒りの感情と上手につきあうテクニックは、忙しいママの味方。『AERA with Kids 冬号』(朝日新聞出版)で紹介した、アンガーマネジメントの基礎知識をお教えしましょう。
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毎日忙しいママの気持ちは、いつも揺れ動きます。中でも厄介なのが、イライラと怒り。この感情に振り回されないようにするのが、アンガーマネジメント。
「怒りは自然な感情なので、感じていけないわけではないのです。肝心なのは、怒り正体と仕組みを知ることなのです」と話すのは、日本アンガーマネジメント協会理事の戸田久実さんです。アンガーマネジメントとは、怒りの感情と上手付き合うための心理トレーニングなのです。
「日常感じる怒りには『こうあってほしい』『こうあるべき』といった自分基準の願望や『べき』が、そのとおりにならなかったときに感じるケースが多いものです。ためしに、自分の『べき』を書き出して、それぞれ重要度を最大10として点数をつけてみてください。冷静に考えながら見直すと、意外と『たいしたことではないな』と点数が低いものもあることに気づきます。これに気がつけるだけでも、怒りがわいたときに冷静に対処できるようになるのです」(戸田さん)
戸田さんはまた、怒りは「二次感情」だといい、そこには「不安」「心配」「寂しい」といった一次感情が潜んでいて、それが満たされないときに怒りで対応する仕組みなのだと話します。
たとえば、子どもが連絡もなく夜遅くまで帰ってこなかったとき。いきなり「何時だと思ってるの! なにしてたの!」と怒るのではなく、「お母さんは、すごく心配したんだよ」と、本当の気持ちである一次感情を伝えるほうが、子どもはより深く感じとります。
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