その他にも息抜きのダンス、校長先生のお話、先生の歌や読み聞かせ、カフェテリアや警備のおじさんの励ましのメッセージなど、お楽しみコンテンツもたくさん送られてきたりと、先生たちの努力が半端ないのです。

 親はついて行くのに必死ですが、子どもたちはわりと柔軟に対応できていて、この数週間でITスキルもぐっと上がった様子。

 もちろん、子どもなので監視してないとサボって、YouTubeを見たり、ゲームをやったりしてすぐに遊び出すし、そもそも英語力が足りないから親のサポートが必要です。もし仕事を持っていたら対応できたかな? とも感じます。

 それにしても、ニューヨークの学校がなぜここまで早急な対応が可能なのか、疑問に思われる方も多いのではないでしょうか。

 やはり、日ごろから当たり前のようにIT を活用しているから、という理由が大きいと思います。

 まず、ミドルスクールの6年生以上は、日ごろからGoogle Classroom(※クラス単位で生徒や学習内容を管理する無料ツール)を通じて課題のやりとりを行っており、先生方も教育委員会もノウハウがありました。

 また、教育用コミュニケーションアプリ(ClassDojo)を使い、保護者と先生がメールや写真の交換をしたり、面談の日程調整をしたり、子どもへの「ご褒美ポイントの付与」なども行っていました。

 また、一斉休講を見越した準備も早かったように思います。

 日本が休校になったころ(2月末)は、現地校はまだ授業をしていましたが、もしもの時のためにe-learningの準備を始めていたようです。

 休校の2週間くらい前から教育委員会が主体となってインフラ整備を進め、各カリキュラム、コンテンツは、現在進行形で先生方が試行錯誤で作っていった感じです。

 3月4日に市の教育委員会のWebサイトに新型コロナウイルス対応特設のホームページができて、教育委員会としてどうするか検討を始めると通知がありました。

 そして、州知事から休校の行政命令が出され、最後の登校日となった3月13日には、低学年用のホームラーニングアプリ(Seesow)のアカウントIDが印刷された紙が配られ、インストールしておくよう指示がありました。

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