自分自身の性格がわかっていれば、「自分は落ち込みやすい性格だからあまり自分のせいにしないようにしよう」とか「ここはもう少し気をつけよう」など対処できます。親はいつまでも子どものそばにいてあげられないのですから、何が起こってもセルフコントロールする力をつけることが大事です。

 声かけで大切なのは、子どもがもともと持っている性格を否定せずに、まずは良さを認めてあげること。親がまず個人個人を大切に思って、「すべての性格はいい性格」と思うことだと思います。性格を変えよう、と思う必要はありません。

 ですから、きょうだいに対して同じような対応をしたり、比べたりしてはいけないんですね。

 それぞれの子を丸ごと受け止めてあげることで、「自己肯定力」が高まる。これこそ、心が丈夫な子に育てる原点だと思います。

 次に、「丈夫な体」の作り方です。これはなんといっても食べ物が重要です。

 私は昔から食べることに興味がありましたが、それは私の生まれも関係しているかもしれません。母は中国人で父は香港生まれの広東人。もともと中国の人は「医食同源」の思想をしっかり持っています。

 ですから食べ物がもつ効能とか、体質に合った食べ方とか、両親や祖父母たちから教えられ、自然に覚えていった感じです。結婚して妊娠すると、あれ食べろ、これ食べろと親戚中からいろいろな情報が来る(笑)。

 そのあたりからだんだん自分も気をつけよう、と本気で考え始め、今まで言われてきたことは本当かな?と思い、西洋的な栄養学を調べたりもしました。そうしたら、案外当たっているんですね。

 そこで得た知識は家庭でも実践してきました。おかげ様で子どもたちはいつも調子よく過ごせたと思います。

 基本の考え方は、自分の性格を知るのと同じように、自分の体質を知り、自分に合った食べ物を食べることが大切です。子どもは自分でわかりませんから、親が頭に入れて子どもに伝える必要があります。食べ物で、子どもの体は本当に変わります。

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