日本でラッコを増やすことはできる?
Q.日本の水族館にいるラッコはもう2匹しかいませんが、日本で人工的に数を増やすのは無理なのですか? 自然繁殖しか無理なのでしょうか?(生き物の中でラッコが1番好きな小3、かのん)
A.ラッコを人工的に増やすことは非常に難しい状況です。現在、日本の水族館で飼育されているラッコは2匹のみで、繁殖が非常に難しい理由がいくつかあります。
一つにはラッコは一般的に5歳から10歳が繁殖適齢期で、相性の良いオスとメスのペアが必要なこと。水族館などでは相性の良い相手を見つけられないからです。もう一つは、飼育施設という狭い環境でのストレスがあるからです。自然の海は広大ですから、繁殖どころか長期間飼うことすら難しいのです。
黒や青のフラミンゴはいる?
Q.フラミンゴは、食べる物が赤いので赤色の身体の色をしていると聞いたことがありますが、青の食べ物を食べると身体が青くなりますか?でも、赤色以外を見たことがありません。黒や紫など、そんな色のフラミンゴも世界にはいますか?
A.フラミンゴの体色が赤い理由は、主に彼らの食事に含まれる色素、特にカロテノイドによるものです。フラミンゴは藻類やエビなどを食べており、これらの生物には赤みがかったオレンジ色の色素が豊富に含まれています。この色素がフラミンゴの羽毛や皮膚に蓄積されることで、彼らの特徴的なピンク色が形成されます。
でも、フラミンゴが青い食べ物を摂取した場合、その体色が青くなることはありません。彼らの体色はカロテノイドによって決まるからで、これらの色素は特定の波長の光を反射するため、赤やピンクに見えるのです。青い食べ物にはカロテノイドが含まれないため、フラミンゴが青くなることはないと考えられます。
黒や紫のフラミンゴは自然界では確認されていません。フラミンゴが青くなる食べ物も存在しません。フラミンゴが食べる「スピルリナ」にフィコシアニンという青い色素が含まれていますが、これをフラミンゴが食べても青くなることはありません。スピルリナから抽出されたフィコシアニンは、食品の着色料として利用されていますが、フラミンゴの体色に影響を与えることはありません。この物質はフラミンゴの体に入ると分解されてしまうのでしょうね。
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