開幕から2カ月が過ぎ、にぎわいを見せる大阪・関西万博。これから「家族で行こうかな」と考えている人も多いのでは? そもそも万博とはどんなイベントなのでしょう。過去に日本で開催されたのはどんな万博? お出かけ前におさえておきたい万博のキホンを、小中学生向けニュース月刊誌「ジュニアエラ5月号」(朝日新聞出版)から紹介します。
【写真】1862年の「ロンドン万博」で出展された洗濯機など、初期の万博のユニークな出展物はこちら!(全7枚)そもそも万博って何?
万博は「万国博覧会」を略した言葉。「万国」とは「あらゆる国」、「博覧会」はその時代の最新の科学技術や文化、芸術を展示するイベントのこと。つまり、万博は世界中の国が集まって、未来の技術やアイデアを見たり、体験したりできる場所です。1928年以降は国際博覧会条約※1というルールに基づいて、「BIE(博覧会国際事務局)※2」という組織が管理・総括しています。
万博を開催する目的は?
昔の万博は最新の科学技術や芸術品を展示して、「国の力」をアピールするために開かれていました。でも、1933年のシカゴ万博からは「テーマ」が設定されるようになって、未来の暮らしや地球規模の問題についてみんなで考える場となりました。現代の万博では、来場者が未来の世界を体験できるような展示に進化しています。
初めての万博はいつ? 初期の万博を振り返ろう
初期の万博では、今ではおなじみの家電や超大型の建築物など、ユニークな出展物が多くありました。初期に開催された主な万博を振り返ってみましょう。
【1851年 ロンドン万博(イギリス)】
世界で最初の万博は、産業革命によって世界でいち早く工業化に成功したイギリスで開かれました。「クリスタルパレス(水晶宮)」と呼ばれた会場には、最新技術を使った蒸気機関車など、機械や美術品などが展示されました。

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