3位の市川(千葉県市川市)は、1937年に開校し、2003年に共学化した難関校で、「個性の尊重と自主自立」を教育方針としています。2009年から文部科学省のSSH(スーパーサイエンスハイスクール)に指定され、高校2年次には理系生徒全員が課題研究に取り組む少人数授業「市川サイエンス」を履修し、専門の教員の指導のもと研究を進めます。また、文系生徒を対象とした「リベラルアーツゼミ」や、大学教授や芸術家など外部の有識者を講師として招く「土曜講座」などを開講しています。

満足感の高い学校の特徴とは?

 ランキングの上位校には、入試難度の高い進学校が多く見られます。「進学実績の良い学校に入学できたことへの満足感があるのでしょう。一方で、ランキングには面倒見が良いとされる中堅校も多く挙がっています。入学後に子どもの学力や個性を伸ばしてくれるという期待が高いからです」(大野さん)

 実際に通っている生徒やその保護者が「この学校を選んでよかった」と満足している学校は、進学先として安心感があります。このランキングを参考にするだけでなく、もし志望校に通っている生徒が身近にいたら、直接話を聞いてみることもお勧めです。

(文/白井裕子)

海外大進学もめざせる学校は? グローバル教育に力を入れている首都圏「中高一貫校」ランキング
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白井裕子
白井裕子

編集者兼ライター しらい・ゆうこ/朝日新聞出版勤務を経てフリーに。朝日新聞出版在籍時はおもに教育関連の雑誌やムックの編集を手掛け、担当した媒体に「AERA with Kids」「ジュニアエラ」「カンペキ中学受験」「偏差値だけに頼らない中高一貫校選び」「英語に強くなる小学校選び」「医学部に入る」(いずれも朝日新聞出版)などがある。

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