こんにちは。編集部の岩本です。春は新しいことを始めたくなる季節。先日、バードウォッチングデビューをしてきました。

 私が参加したのは日本野鳥の会による初心者向けの会。数グループに分かれて、望遠鏡を担いだリーダーたちとともに皇居のお濠や日比谷公園で鳥を探し歩きます。

参加者全員に配布された「おさんぽ鳥図鑑」とおためし入会の缶バッチ

 カモやカモメくらいかなと思いきや、お濠では、渡り鳥のキンクロハジロやオオバン、カワセミなど、さまざまな水鳥たちを見ることができました。

 鳥を見つけるとグループリーダーたちが望遠鏡を目当ての鳥に照準をあわせてセットしてくれるので、手持ちの双眼鏡では見えにくい部分や細かいところもしっかり観察できて大満足。リーダーの皆さんは鳥に関する知識が豊富で、カモメの仲間たちの見分け方やカワウが羽を広げている理由など、鳥だけにいろんな“トリビア“を教えてくれます。

 日比谷公園では、満開の梅の木にちょうどメジロがやってきて、みんなで一斉に双眼鏡でガン見です(笑)

メジロはどこにいるでしょう?

 バードウォッチングの最後には、今回観察できた鳥の種類を確認する「鳥合わせ」を行うのが恒例なんだそう。この日はなんと22種もの鳥を見つけられたといいます。私は一部の鳥を見られなかったものの、スマホのメモには15種ほどの記録があったので、初めてにしてはいろいろ見ることができたのではないでしょうか。街中のこんなにも身近なところに多種多様な鳥たちがいて、私たちと共生しているのだなと改めて気づかされました。

 バードウォッチングをして以来、日常生活の風景がこれまでとは変わって見えてきたのもおもしろいところです。

 我が家の前にはちょっとした川が流れていて、窓辺からもカモメらしき水鳥たちがよくいる光景を目にしていたものの、バードウォッチングを機に気が向くと双眼鏡を手にじっくり観察をするようになりました。すると、いっしょくたにカモメだと思っていた鳥たちにも、セグロカモメやウミネコ、よくよく見るとカワウの仲間らしき鳥たちもいることを発見! 

おそらくカワウ

 いつもの公園や近所を散歩していても、「鳥フィルター」が発動するようになりました。わりとレアなキジバトに出会えたらなんだか今日はいいことがありそうだと思えてくるし、鳥のさえずりが聞こえてくるとキョロキョロあたりを見回して鳥の姿を探してしまったり、近所でよく見かける(別の個体かもしれませんが)真っ白な白鳩には「マシロ」、尾の部分だけ黒い白鳩には「オグロ」と名付けてみたり。これまで見えていなかった鳥の存在が急に3Dになったかのようにとても立体的に解像度を増して見えてくるようになりました。季節の移り変わりとともに、また別の鳥たちに会えるのかもしれないと思うとワクワクします。

 もしお子さんがいきもの好きなら、家族でバードウォッチングというのもおすすめです。季節を感じながら、鳥の姿に目を凝らし、鳥のさえずりに耳をすませば、「センス・オブ・ワンダー」がおのずと育まれていく気がします。

(編集部・岩本恵美)

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