自分の特性を知ることで人を理解し優しくなれる

――同じように自分の発達の特性や障害で悩まれている親御さんにメッセージをお願いします。

 自分の特性を知ることで、それに対する対策も検討できます。ただ、私もそうでしたが、これまで他人との違いや生きづらさを少し感じつつも無事に生きてきたのに、今さら心療内科にかかるなんてと抵抗がある方もいるかもしれません。そんな方に、どんな検査をして何が分かるのか、イメージを持つための手助けができればいいなと思って自分の経験を発信しています。

 私は、自分のことを知らないときは、自分の特性に対してマイナスな言葉をかけることが多かったんです。私自身はそれでも構わないと思っていましたが、それでは自分と似た特性を持つ他人やわが子にも同様の対応をしてしまうと気づきました。だから、自分の特性を認められるようになることは、ひいては人に優しくなれることなんだと思います。自分を知るには勇気がいる。でも、自分だけでなく子どもや他の人にも、自分の特性を知り客観的に捉えることは、状況に変化を起こす一助になるのではと思います。

(構成/布施奈央子)

※このインタビューはメール形式で行いました。

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布施奈央子
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