漫画で発信することで、同じように悩む人に出会いつながれたことで「私は一人ではない」と思えて、また人の役に立てているという気持ちも生まれました。

 もうひとつ大きかったのは、夫が私のことをより理解してくれるようになったこと。以前は失敗が恥ずかしくて、夫に隠したりごまかしたりしたいと思うこともありましたが、今は夫が笑い飛ばしてくれるので軽い気持ちで話せています。

 最近は「やっちゃった……」という時は、誰かに話すか漫画のネタにして客観的に捉えて悩み続けるのを防いだり、好きな漫画やお菓子のご褒美を用意したりして、できるだけ自分に優しくして明るく前向きに悩みに向き合うようにしています。

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子どもの「ママは頑張ってる」に救われる

――お迎えを忘れてしまったり、大声を出してしまったりといったADHDの子育ての葛藤と同時に、お子さんが気づかせてくれたり慰めてくれたりする場面も印象的でした。

 自分一人だったらきっと何もせず、特性を知らないまま自分のことをもっと悪く捉えていたと思います。子どものためになる……と思えば、心療内科に通うことや、日々の対策なども頑張れるので、子どもの存在の大きさを感じています。その上で、子どもたちは「ママはおっちょこちょいだけど頑張ってる」「ママは怒りん坊なところもあるけど、一番優しい」と、ありのままの私を認めてくれるんです。子どもたちがいるから、私も今のままの自分を好きになれています。

――現在、長女のまる子ちゃんが7歳、長男のおーちゃんが5歳。日々成長するお子さんたちと過ごすなかで「難しいな」「うれしいな」と感じる部分は?

 心配症で石橋をたたいて渡るような性格のまる子と、向こう見ずに突っ込むスリルが好きなおーちゃん。性格が違うがゆえに、好きなものややりたいことが違ってぶつかることも多いです。二人の仲裁やどちらかの希望を優先するときは苦労しますが、反面、姉弟二人でお互いの苦手な部分を補い合い、助け合っていく姿を見ると、とても頼もしくうれしく感じます。

【マンガ】「昔の様子を撮影した動画、4歳児には見せるべからず」を読む(全10枚)

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