小中学生のうちにやっておくといいことは?

――最近はプログラミング教室もたくさんあって、通っている子も結構いるようです。やはりプログラミングを習っておいたほうがいいのでしょうか。

 子どもから「やりたい」というのであれば問題ありません。ただ、親の意向だけで子どもにプログラミング教室に通わせる必要はありません。

 それよりも私は「パソコンを使う経験」を小中学生のうちに十分にやっておいてほしいと思います。高校の「情報Ⅰ」の授業では、WordやExcel、PowerPointの使い方を丁寧に教えるといったことはやらないのです。ある程度できるという前提で授業が進められていきますので、「今までまったくパソコンに触ったことがない」という子が高校で情報Ⅰの授業についていくのは、けっこう大変に感じるのではないかと思います。

――スマホやタブレットを自由に操れる子なら大丈夫?

 いいえ、スマホやタブレットではなくパソコンです。「キーボードが打てる」ことが重要だからです。タブレットにキーボードを外付けするのならそれでもいいでしょう。

「情報Ⅰ」では情報を編集し、発信するといった「情報を作る側になる」「主体的に関わっていく」ことが求められます。それには「キーボード入力」が不可欠。

 最初はWordで文章を入力し、日記を書く程度のことで十分。キーボードを使うことに少しずつ慣れていきましょう。

(聞き手・構成/船木麻里)

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船木麻里
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