検算をするだけで確実に偏差値は上がる
私たちの経験から言えば、偏差値が40台の子どもに対して、確実に検算するように指導するだけで、ほぼ100%、20人いたら19人は、大なり小なり偏差値が上がると断言できます。
特に男の子に多いのですが、成績が悪い子どもの中には、テストのときとにかく早く答えを出そうとするあまり、あとから見て自分でも読めないような字で答案に走り書きをするお子さんがいます。こうなると検算しようにもできません。
上手な字である必要はありませんが、こういう子どもは、ある程度、文字を丁寧に書く癖をつけるところから始めなければなりません。
取れる点を確実に取ることが自信につながる
高学年になって受けるようになる模試などには、単元ごとの理解度を確かめる確認テストと違い、大半の子どもが解けないような難しい問題も含まれています。入試では高得点者から低得点者まである程度バラついてくれないと選抜できませんから、受験者の間に差がつくような作問をします。模試はこれを「模」しているわけです。
そして、苦手な子にありがちなのが、テストの問題には確実に正答すべき簡単なものと、それより優先順位が低い難しいものの両方が含まれることを意識できておらず、難しい問題でずっと引っかかって、うなったまま時間切れになるというパターンです。こうなると検算の時間も取れませんから、取れるはずの問題まで落として低得点ということになります。
テストを受けるたびに点数が低いとなれば、当然子どもは自信を失っていきますし、算数に対する苦手意識も増長していきます。点が取れない原因を分析もせずに親がしかれば子どもはただ焦り、テストのときのプレッシャーだけが増して、ますますうまくいきません。これは、完全に悪循環です。まず大事なのは、解ける問題を確実に解く、取れる点数を確実に取るということです。
では、試験で確実に得点しようとすれば、どうすればいいのでしょうか?
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