お金を三つに分ける

 まずお金を「つかう」→「ためる」→「ふやす」 の三つに分けて考えましょう。「つかう」は 生活費の口座です。Hさんの場合は生活費が約70万円なので、それの約1.5倍の約105 万円。「ためる」の口座はもしものときの生活防衛資金です。生活費の約6カ月分なので約420万円です。H家は現在貯金が860万円あるので、「つかう」と「ためる」は問題ありません。来春から住宅ローンの支払い分は「ふやす」口座にためていきたいですね。 教育費や老後の資金になります。

診断2 クレジットや電子決済 で収支が混乱してます

 最低限わかる範囲の支出は約70万円。手取り額が86万円なので差額の約16万円ですが、現状ほとんど手元に残っていません。買い物はほぼクレジットカードか電子決済です。クレジットカードは家族カードで夫の会社の経費もそこから引き落とされています。このあたりの支出がちゃんと把握できていない分が差額分だと思います。どうやって把握したらいいでしょう。

家計簿アプリを試してみましょう

 クレジットなどはひと固まりで請求が来てしまうので、把握しづらいですよね。もし抵抗がなければ家計簿アプリを使われると、自動的に家計簿アプリに支出がA電子決済、B電子決済、Cクレジットカード……というように吸い上げられ、食費や交際費などカテゴリー ごとに仕分けしてくれます。支出だけをみる手段として大雑把な把握にはとても便利だと思います。

 診断を終えて

見直すべき点がわかりました。

Hさん やっと下の子の入学金などを払い終えて収支がはっきりしてくるこの時期に、先生に相談できてよかったです。教育費について気になっていましたが、今はまずは家計の支出の把握が優先だなと感じています。支出分をもう少し把握し、貯蓄口座にお金を回せる体質に家計を変えていきたいです。貯金に回せる額が増えること=教育費も増えるので、がんばります。

(取材・文/編集部)

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AERA with Kids編集部
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