中学受験で志望校を決めるのに重要なのが、学校説明会や学園祭。リアルに学校の様子をのぞけるチャンスです。学校説明会や学園祭で見ること、聞くことをプロ家庭教師の安浪京子先生に聞きました。子育て情報誌「AERA with Kids2024秋号」(朝日新聞出版)から紹介します。
【マンガ】中学受験で「偏差値の高い学校」への思いを捨てきれなかった母が「路線変更」を決断して“わかった”こと(全38枚)学校説明会編/質問は細かく具体的に、学校生活をイメージして
直接先生に話を聞くことができる学校説明会は、受験生や親にとって大きなチャンス。多くの学校では、担当の先生や高校生がマンツーマンで質問に答えてくれるはずです。
たとえ、そういう機会がないようでも、先生をつかまえて、話を聞きたいとお願いすれば、丁寧に答えてくれるはずです。この機会をぜひ有効活用して、臆せず気になることはなんでも聞きましょう。
質問のポイントは大きく分けて、二つあります。ひとつは、「入試の内容」。もうひとつは「進学してからの学校生活」。
「入試内容なんて聞いていいの?」と思われるかもしれませんが、もちろんいいのです。「答えを分数で書くのか、帯分数で書くのか」「漢字のトメはねはどこまで正確であるべきか」「字があまりきれいでない場合、どこまでが許容範囲か」「社会の問題の解答は全て漢字で書くべきか」など、採点の厳しさは学校によって異なるので、細かすぎるというくらいまでチェックしておくと安心です。
さらに、入試問題の出題傾向に変更点があるのか、複数回受験で加点があるのか、面接で注意する点、当日の服装や持ち物まで、気になることは、きちんと確認しておきましょう。
また実際に入学した後をイメージして、授業の進め方やテストの頻度、宿題の量などを確認するのも大切です。どのようなスケジュールで授業や補習があるのか、つまずいた際のフォローはあるか、高校進学の条件や、成績と部活の関係、最近増えている、大学受験時の総合型選択についての考え方など、先生だけでなく、高校生に聞くと、よりリアルに理解できます。
もちろん、付属校であれば系列大学への進学率がどれくらいか、推薦枠や受験を利用した大学進学実績についても、きちんと聞いて、今後6年間の学校生活をしっかりイメージしておきましょう。
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