とくに、親以外の人とのコミュニケーションを伴う体験活動は、非認知能力を大きく伸ばすと武神さんは話します。
「成長とともに、親子での“遊び”から“仲間”との活動へと行動を広げて、子ども時代にクラブ活動などを継続してがんばる体験をした人は、非認知能力が育っていると感じます」
体験活動の継続で、「三つの感情」がグルグル回ります。
「三つの感情は、非認知能力を育む基礎。子ども時代の今が大切なのです」
子ども時代に経験したい「三つの感情」とは?
好きなことをやり続けていると、自然と以下の三つの感情を繰り返し体験することができます。「この感情のサイクルが回ると、子どもの非認知能力が伸びていくのです。大人は『理解・確認・支援』のスタンスで見守りましょう」
1)好き! 楽しい!!
好きなもの、楽しいと思うことをやり続ける中で、自然に継続や集中、回復力などを体験する。
2)達成感 くやしさ
なにかをやり遂げる喜び、反対に目指した結果に届かなかった葛藤。やり抜く力や回復力のベースをつくる。
3)協力 思いやり
他者に対して働きかけることは、協調性やコミュニケーション力などが伸びる。社会に出たときに大切な力。
ストレスに負けない大人になるために今、できることは?
子どもの非認知能力を伸ばすために、親ができることはまだまだあります。日ごろから意識して、子どもの成長を応援できるといいですね。
できること1)大人のストレスマネジメント
親自身がストレスマネジメントをすることもとても重要。「自分がストレスでいっぱいなのに、子どもを応援したり子どものストレスの原因に気づくことは難しいですよね。大人も自分と向き合う余裕をもって、生き生きとした背中を子どもに見せてあげましょう」
できること2)子どもの“好き”を見つける
「どんな習い事が子どもの非認知能力を伸ばしますか?」という質問を受けることが多いという武神さん。「なにかを『やらせる』のではなく、子どもの“好き”を見つけて優先しましょう。子どもが興味を示したものをやってみる、続けてみる。友達が好きなことに目を向けてみるのも参考になります」
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