2.気質を「肯定」する

「たとえば、内向的な気質の子どもに『もっと前に出なさい、大きな声で話しなさい』と言っても、本人にとっては苦痛以外のなにものでもありません。さらには子どもを否定することになってしまいます」。子どもの気質は「この子は、こういう気質なのだ」と、親が受け入れるのがポイントです。

3.「ポジ変」

「飽きっぽい」など、ともすればネガティブに感じがちな気質なら、ポジティブに「変換」します。「『飽きっぽい』なら『新しいものが好き』。さらに、『あなたは新しいことに敏感だね!』とポジ変した気質を子どもに教えてあげましょう。子どもが自分のことを客観視するきっかけになります。これが『ほめて伸ばす』ことだと僕は思っています」

ポジ変サンプル

4.注意は即時的かつ具体的

 子どもを注意するときは、3歳までならその場で言うのが望ましい。「4歳くらいからは脳の働きが変わって、理屈が理解できるようになります。ただ『やめなさい』ではなく『理由』も具体的に、冷めないうちに声をかけましょう」

5.気質に合わせた気持ちの切り替え

 気質によって立ち直りやすい、立ち直りにくい子どもがいます。「立ち直りにくい子どもに『いつまで泣いてるの!』と言ってもなんの成長も望めません。そこで、場面を変えたり別なものを見せて関心を転移させてみましょう。気持ちの切り替え方を教え、体験させるのです。かんしゃくを起こす子どもにも有効です」

9歳から「やるといい5つのこと」とは?

 9歳・10歳ごろから、自分の気持ちを意識でコントロールできはじめるようになります。この時期には、論理的、科学的思考、抽象的な概念が理解できるようにもなります。「自分を客観視して『さすがにこんなに落ち着きがないのはダメだな』と、自分の本来の姿に気づき、現実を突きつけられて落ち込むこともあります。でも、これは『必然』。ここでちゃんと心の修復ができ立ち直るもの、すなわち非認知能力が大切なのです」(中山さん)

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