うだるような暑さから、一気に涼しくなりましたね。最近わが家では、休日に「登山」を楽しんでいます。

 先日は、長野県の飯盛山(めしもりやま/南佐久郡南牧村:標高1643m)へ行ってきました。コースタイムは往復で約2時間。雑木林の間をすり抜けていくところからスタートです。

 山に登ると、たくさんの虫や植物で季節を感じることができます。頭の周りをしつこく追い回してきたアブやブヨはもう少なくなり、代わりにトンボが山を飛び交い、足元を見るとススキが風になびきます。子どもたちは、バッタを追いかけながらどんどん山道を進んでいきます。都会ではなかなか聞けないような鳥の声や虫の音を感じ、心が癒やされていきます。

 登山道では、ほかの登山者とすれ違うときは「こんにちは」とあいさつしたり、道が細くなっているところは登りの人を優先したり。譲る人は、安全な山側で待ちます。子どもたちはそんな体験をしながら、みんなで気持ちよく登山をするための“ルール”をなんとなく学んでいるようでした。

 山登りの間は、みんなで「しりとり」をしたり、クイズを出し合ったり、歌を歌ったり。おもちゃであふれた家ではあまりしないようなことを家族で楽しむいい機会にもなっています。そして歩き進めること1時間、標高が高くなってくると、背の低い植物しか見当たらなくなるなど、様子が変わってくることにも気づきます。

 
 

 ようやく到着した飯盛山の山頂では、360°のパノラマが広がり、南アルプスや八ヶ岳の山々も眺められました。そして運動のあとのおにぎりの、おいしいこと! 登っている間はキツいと思うこともあるのですが、この感動や達成感を味わうと「また行きたい」という気持ちになるのです。

 テーマパークや流行のスポットめぐりも楽しいですが、自然を肌で感じられる親子登山、おすすめです!(編集部・平井) 

著者 開く閉じる
AERA with Kids+編集部
AERA with Kids+編集部