子どもが読書にハマるオンライン習い事「ヨンデミー」を運営する笹沼颯太さん。東京大学3年生のときに友人3人と起業した、24歳の若手起業家です。低学年のころはそんなに本好きではなかったのに、「バチッとハマる本」との出合いを体験してから、読書が生活の一部になったそう。今回は、小学生時代の読書習慣がその後の笹沼さんにもたらした「いい変化」を聞きました。「読書ってやっぱりすごい」と実感できるお話です! ※前編<「東大在学中に起業した24歳“読書教育”のプロの幼少期 ゲーム好きの少年が小4で読書に目覚めたきっかけは?」>はこちら

MENU 教科書がおもしろい。言われなくてもさっさと「先読み」! 歴史や生物、ギリシャ神話……あらゆるジャンルを読みました 小学生時代に、読書の土台ができたことで、将来が大きく変わりました

教科書がおもしろい。言われなくてもさっさと「先読み」!

――前回、小4で読書に目覚めてから、朝も本を読んでいたと聞きました。

 そうなんです。朝起きてから読んで、休み時間や放課後も、本当に「遊び」感覚で本を読んでいました。いけないことですが、授業中に読んでいたこともあります。ですから、一日3、4冊は読んでいましたね。

――本を読むようになってから、なにか「変わったこと」はありましたか?

 これは、やっぱり読書をするようになってからだと記憶しているのですが、教科書を勝手に読むようになったのです。

 たとえば、教科書が配られた日にはほとんど読んでしまいました。とくに国語の教科書の物語などはもれなく読みました。これは僕だけでなく、ヨンデミーにも「教科書先読み」をしていたスタッフがたくさんいるので、「読書好きあるある」なのだと思います。

 それまでは、先生に言われてから読むのが普通でした。でも、読書をするようになる前となってからとでは、明らかに教科書に対する印象が変わりました。勉強なんだけれど、いつもの読書の延長のような。とにかく、教科書を読むことが「めんどくさい」とか「嫌」ではなくなったのです。これはすごい変化ですよね。

歴史や生物、ギリシャ神話……あらゆるジャンルを読みました

――本好きの友達がいたことも、大いに励みになったそうですね。

 友達と本の話をすることが本当に楽しかったですね。もちろん、読書だけでなくそれまでと同じゲームなどほかの遊びの話もたくさんするのですが。シリーズ本を共有して「片方が早く読まないと、次が読めない」なんて状況もよくありました。感想を披露しあったり、おすすめ本を紹介しあったり。これも、当時の僕たちにとっては遊びの一部だったのです。

次のページへ中学受験や英語多読にどう影響した?
著者 開く閉じる
笹沼颯太
笹沼颯太

Yondemy(ヨンデミー)代表取締役。筑波大学附属駒場中学・高校時代に英語の多読塾で指導を受ける。東京大学経済学部経営学科に進み、3年生で中高時代のスキルを活かして友人3人と読書教育サービス「ヨンデミー」を設立。起業や会社の経営、営業、運営のすべてを「本から学びました」と語る24歳。著書に『東大発!1万人の子どもが変わった ハマるおうち読書』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)。

1 2 3