政治分野の不平等を解消する「クオータ制」とは?
こうした状況を打開する方法としては、クオータ制(人数割り当て制)があります。候補者や議席の一定数を女性や男女に割り当てる制度です。内閣府の2020年の報告書によると、クオータ制を導入しているのは世界で118カ国・地域だそうです。
日本では18年に選挙の候補者を男女同数にするよう政党に求める法律ができましたが、強制力はなく、効力は発揮できていません。
クオータ制については、「男性への逆差別だ」とか「能力で選ぶべき」といった反対意見があります。しかし、こうした意見を尊重していては、変化はゆっくりとしか起きず、日本はこれからも長く男女不平等な国とされるでしょう。少なくとも候補者を男女同数に近づけるための強制力のあるルールづくりをすることが必要になっています。
図版/朝日新聞メディアプロダクション
ジュニアエラ 2024年9月号
ジュニアエラ編集部
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