子どもの中学受験、親の悩みは尽きません。子どものやる気がなかったり、夫婦の意見が合わなかったり……。保護者からのお悩みについて、中学受験専門カウンセラーの安浪京子先生こと、きょうこ先生に聞きました。「AERA with Kids 2024年夏号」(朝日新聞出版)からご紹介します。
【マンガ】「偏差値の高い学校」への思いを捨てきれなかった母の路線変更相談1 中学受験をさせたい親と塾に行きたくない小3の子ども。どう向き合えばいいのかわかりません。
答え
受験をするのは親ではなく子どもです。まずはお子さんの気持ちをよく聞いてみましょう。また、なぜ「塾に行きたくない」のか、不安要素と解決策を具体的に挙げてみましょう。夜遅くまで勉強するのが嫌かもしれないし、土日も全部塾に行くのが嫌なのかもしれません。家庭教師やオンライン授業など別の方法を模索することもできますし、受験にもいろいろなスタンスがあります。お子さんとよく話し合ってくださいね。
相談2 「できない」を「できる」に変える方法を考えるのは親ばかリ。暖簾(のれん)に腕押しでどうすればいいのやら……。
答え
「できない」を「できる」に変えたいと思えるかどうかは、お子さん自身の問題です。本人がやる気を出し、勉強がわからないのをなんとかしたいと相談してきて初めて、大人はアドバイスができるのだと思います。「もっといい点数を取りたい」「上のクラスに行きたい」「憧れの学校に行きたい」などの思いを持っていないと、いつまでたっても中学受験はひとごと。こなす勉強が続くだけで学力は身につきません。
相談3 夫と中学受験に対する意見が違います……。
答え
親同士の意見の違いは、話し合い、すり合わせるしかありませんが、問題はどちらかにパワーバランスが偏っていないかどうか。もし夫(または妻)のほうの意見が特に強くて、対等に話し合えていないなら、受験の話だけでなく日々の生活から少しずつお互いの考えを聞き合える関係を作ることも大切。そして、何より親の意見より肝心なのは「子どもの意見」です。お子さんの本音を両親で聞いてあげてくださいね。