子育てや仕事、家事……忙しい毎日、すべてを完ぺきにこなすのは難しいものです。そこで、効率化につながる思考のコツを教育評論家の石田勝紀さんに聞きました。多くのママたちから相談を受ける石田さんだからわかる、ママたちが忘れがちなことって……? 子育て情報誌「AERA with Kids2024年夏号」(朝日新聞出版)からお届けします。

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子育てに「頑張る」は向かないのです

 僕が主宰する「ママカフェ」は、子育てなど、なにかしらの悩みがあるママたちが、みんなで話し合ったり考えたりする場です。ママたちは皆さんまじめで、とても頑張り屋さん。ですから、いかに「頑張らなくても大丈夫」な発想があることに気づいてもらうかを大切にしているんです。「頑張らない」とは、つまり「楽しむ」ということなんです。

 そもそも完ぺきにすべてやろうとすることは無理ですよね。なぜ「完ぺき」に注目してしまうかというと、思い込みもあるでしょうし、小さいころから「ちゃんとやりなさい」「きちんとしなさい」とまわりから言われることが多かったのかもしれません。ちなみに「しっかり・ちゃんと」は、呪縛の言葉(笑)。これはつまり「完ぺきに、手抜かりなくやりなさい」ということですから。考えただけでも苦しくなりますね。

どうやれば楽しめるかに思考をシフトしてみる

 そこで、どうやったら頑張れるかではなく、どうやれば楽しめるかに思考をシフトしてみましょう。家事や子育て、仕事だってそうです。忙しいと視野が狭くなりがち。すると「楽しむ」ことに気づけなくなるので、あえて意識してみてください。すると、気持ちがリラックスしてうまくいく。結果、効率化につながりますよね。

「頑張る」が有効なのは短時間、短期間です。「今日は子どもの学校行事でお手伝いもあって忙しいから、気合で乗り切るぞ!」というときですね。これなら頑張れます。でも、子育ては長期間なので「頑張る」は向きません。持続可能な子育ては「楽しむ」こと。これは、意識を変えることでだんだんわかってきます。

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AERA with Kids編集部
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