僕は、大人のタイムマネジメントの講座も開いていて、「優先順位」についてもよくお話しします。この発想がないと「全部やらなくちゃ」という方向にいってしまいます。そもそも優先順位は、算数や数学の問題を解くために必要な発想そのものなのです。算数や数学で点数がとれる人は、すぐに解ける問題を第一に解いて、次に第二順位の問題、最後に残った時間を見直しにかける。「100をとりにいく」というより「優先順位に従って、最高得点をとる」というスタイルです。これを生活に取り入れればいいのです。わかりやすいのが、次にお話しする「ABC分析」。ビジネスで用いられるデータ分析の考え方ですが、これも優先順位の一種です。

 そして、優先順位に従って、力の入れ具合も調整しましょう。すべてのことに100%パワーを使うのではすぐに充電が切れてしまいます。ときにはがっつり、ときにはゆるく。これくらいの気持ちでいることが、効率化をかなえるポイントですよ!

タスクをすっきり整理できる「ABC分析」

「今、すぐにやらなくてはいけないことは何だろう?」ということを3つに分けて、優先順位をつけてみましょう。

「A」は絶対にやらなくてはいけないこと。「B」はその次にやること、あるいはできればやりたいことです。「C」は、確実に今日やらなくてもいいことや、どちらでもいいこと。こんなふうに整理をすると、必要なものやことが見えてきます。

(取材・文/AERA with Kids編集部)

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