子どもを国立に入れることは、奥さんの強い希望でした。奥さんのお父さんが国立の小中学校出身で、よく「子どもが得意なことを伸ばせる、とてもいい環境だった」と話していたそうです。僕もその話を聞いて、そんなにいい学校ならうちの子も入れたいなぁ、と。通っていた幼稚園は、大半のお子さんが小学校受験をする環境だったので、小学校受験もみんなで一緒にがんばった感じですね。

ドラマとは違った「お受験」の世界

――チャンさんから見た「お受験」の世界は、いかがでしたか?

 昔は思ってましたよ、「お受験って、なんかすごそうな世界やな」って。でも実際に経験してみると、ドラマでよくある「子どもが親のエゴの犠牲になる」みたいなのとは違って、子どもたちも「この学校に行きたい」という気持ちを持って勉強していました。学校見学に行って実際の雰囲気を肌で感じたり、外でその学校の子どもたちを見かけて「うわぁ、楽しそうやなぁ」「まっすぐ行儀よく歩いて、いい子やなぁ」なんて話したりしていると、段々と気持ちって盛り上がるんです。

――受験に向けて、ご夫婦ではどのように協力されましたか?

 うちは何でもよく話し合う夫婦です。受験のときも、まずは奥さんが送ってくれる情報に僕が目を通し、最後は2人で話し合っていろいろなことを決めました。うちの奥さん、ものすごく情報収集がうまいんですよ。たくさんの情報を送ってくれるので「ところでこれ、何に関する情報だっけ?」ってなることもあるんですけどね(笑)。

 僕個人としては、受験前によく神社に行き、お参りをしました。おかげさまで無事合格できて、長女は今、毎日楽しく通学しています。

偶然知ったIQ139「思い返せば確かに…」

――娘さんがIQ139で、MENSA(メンサ)*に登録した、という話がメディアで大きく取り上げられました。そもそもなぜ、知能指数が高いとわかったのでしょうか?

*メンサ:全人口の上位2%にあたるIQ(知能指数)を持つ人だけが登録できる世界組織。

 当時、長女は幼稚園の年長さんだったのですが、コロナ禍で幼稚園に行かれない日が続いたせいか、それまでは仲良くできていたお友だちとうまくなじめなくなっていました。心配になって、住んでいる地域の役所がやっている「子育て相談」に行ったら、行動観察と知能テストをしてみましょうか、ということになって。その結果、行動観察はごく普通だったものの、IQだけが一般的な数値よりも高いことがわかり、担当の人から「このIQだと、メンサに登録できますよ」って言われたんです。

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