「ふり」でも大丈夫。子どもの身近な「読書家」になってみる

――つまり、子どもの身近に「本好き」がいればいいのですね。

 そうなのです。でも、これは本当にご家庭によるところが大きい。たとえば親が読書家なら、そばにいる子どもはつねに「本っておもしろいのかもしれない」「おもしろいんだろうな」とあたりまえに感じる状況にあると思うのです。

 でも、家族や友達など、身近なところに本を読む人がいない場合はどうでしょう。その子どもには「本はおもしろい」という発想すらないこともあるのです。本は「読まされるもの」だと思っていることが多いくらいです。

 とはいえ、親御さんに「だから本を読んでください」と無理強いするつもりはないのです。

 そこで、ひとつのテクニックをお伝えします。極端な例ですが、「読んでいるふり」でも、子どもはその楽しさが伝わるのです。

――読んでいるふりでも?

 そうなのです。たとえば、子どもと一緒に図書館で児童書や絵本を借りてきたら、実践してみてください。親御さんは、家に帰ってソファに座り、その本のぺージをペラペラとめくって読んでいるふりをしてみるのです。もちろん、本当に読んでもいいですよ!

 子どもにその姿を見せられたら、時間は3分……1分でもいいです。そして本を閉じて、キッチンに向かうなどして、その場を離れてみてください。すると子どもは「何を読んでいたんだろう」と、きっとその本に手を伸ばすでしょう。

 子どものことをスルーしてでも、本を読んでいるふりをするのです。子どもは「なにがそんなにおもしろいの?」と知りたくなります。そして、これが「本はおもしろいものなのかもしれない」と思うきっかけづくりにつながるのです。

 これなら、たとえ本が得意ではない親御さんでも苦にならないはずです。ぜひ試してみてください。

著者 開く閉じる
笹沼颯太
笹沼颯太

Yondemy(ヨンデミー)代表取締役。筑波大学附属駒場中学・高校時代に英語の多読塾で指導を受ける。東京大学経済学部経営学科に進み、3年生で中高時代のスキルを活かして友人3人と読書教育サービス「Yondemy」を設立。起業や会社の経営、営業、運営のすべてを「本から学びました」と語る24歳。

1 2