はじめまして! アンバサダーの上原さやかです。小学生の息子と双子の娘たち、3人を子育て中です。現在は子育てや仕事、人間関係の不安や悩みの解決をサポートするカウンセラーをしていますが、過去に12年間、公立小学校の教員をしており、もともと子育てには関心がありました。

MENU 小学校教員を12年 育児書を手本にしてきた 同じ環境で育てても 生まれ持った気質は違う

小学校教員を12年 育児書を手本にしてきた

 ところが、息子を出産して、いざ自分の子育てとなると、右往左往。毎日子どもと関わる仕事をしてきても、育児書を手に、わが子の成長を確認しながらの毎日でした。「〇カ月の時は〇〇ができるようになる」という情報に当てはまっていると安心し、違うと不安になり、「ネット検索魔」になる。周りの子を見て「あの子は〇〇ができるのにうちの子は……」と心配になり、よく支援センターの先生にも相談していたものです。

幼児期は長男が真ん中で、双子を両手でつないでお出かけするのが定番でした。

同じ環境で育てても 生まれ持った気質は違う

 そんななか、息子が2歳のころ、双子の娘たちを出産。相変わらず育児書頼りの私でしたが、ある時、ハッと気づいたんです。

「生まれてからずっと一緒に育ってきた双子の娘たちには『違うところ』がたくさんある!」

 例えば、双子の姉は、言葉が出るのがとても早かったのですが、トイレはなかなかできるようにならず。一方の妹は、言葉が遅かったのですが、トイレトレーニングはスムーズ。また、姉は男勝りなところがあり、ボーイッシュな服を好んで着るのに対して、妹は、キラキラのメイクやフリフリした洋服が大好きなのです。他にもたくさん違うところがあります。

 1分差で生まれ、環境、食べるもの、聞いている言葉は同じ。生まれてからずっと一緒にいる2人なのに、成長も違う、好みも正反対で個性が異なる双子の娘たち。「持って生まれた気質が左右するんだな」と納得しました

 それからというもの、他の子どもの成長や子育ての情報は参考程度にとどめるように。

「みんなと同じ」が大事なのではなく、目の前の子どもをよく見ることが大切。そう気づいてからは、肩の力が抜け、目の前の子育てを楽しめるようになりました。

 もちろん、親の言葉かけや環境づくりも大事ですが、子ども一人ひとりの気質や個性を最大限発揮できる子育てをしていきたいと思っています。

(文/上原さやか)

赤ちゃん期は同じ服装もさせていました。

「AERA with Kids2024年春号」(朝日新聞出版)から抜粋 

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 上原さやか
上原さやか

元公立小学校教員。脳科学を使って、子育てや仕事、人間関係の悩みを解決する方法、望みのかなえ方を発信。ママが自分らしく輝ける方法を発信したいです。小6、小4双子を子育て中。