ほどよい自然の音で集中力UP!

 テレビやおしゃべりの声など、子どもの注意力を引いてしまう音は控えるのが基本。「一方、鳥や虫の声、雨や風の音など、自然界の音には人が認識できない周波数が含まれていて、それが人の心を安定させるといわれています。天気のよい日など、可能なら窓を開けてみましょう」

誘惑アイテムをさりげなくオフ

「誘惑アイテム」にアクセスできないようにしてあげましょう。「きっちり片付けなくてもいいのです。たとえば、おもちゃをほかの場所に移す、パソコンにカバーをかけるなどでOK。視界に誘惑が入ってこないので、勉強モードに切り替えやすくなります」

穏やかな雰囲気でリラックス

 その場の雰囲気、肌で感じる「空気」も大きく影響します。「『勉強中だから音をたてないように』 『ちゃんとやってるかしら』といった大人のピリピリ感を、子どもは敏感に察知するもの。逆に緊張してしまいます。大人は普段どおりの時間を過ごすのがおすすめです」

リビング学習のステップ

 集中力と習慣化を育て、自立を促すこともできるリビング学習。細田さん直伝のステップをまとめました!

1.取りかかりやすいようにセッティング

 最初のうちはすぐに勉強に取りかかれるよう、その日の教材類を親がテーブルに広げておきましょう。たとえば、ピアノの練習で、ピアノのふたを開けておいてあげるイメージです。

2.今日やることをアウトプット

 子どもに「今日はなにをするの?」と尋ね、その日にやることを説明してもらいましょう。徐々に、予定を自分で考え、学習の計画を組み立てられるようになっていきます。

3.セッティングを徐々にセーブ

 自分で予定が把握できるようになってきたら、教材類をテーブルに重ねて置くだけにとどめる。そこから順序を考え、必要な本を抜き出して開くのは子ども自身。

4.自分で準備

 ここまでの流れができるようになったら、今日やることを思い出し、計画を考えながら教材をそろえるところからやってみよう! これも自立への第一歩!

(取材・文/松田慶子)

※AERA with Kids2024年春号から抜粋。

AERA with Kids (アエラ ウィズ キッズ) 2024年 春号 [雑誌]

朝日新聞出版

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松田慶子
ライター 松田慶子

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