学びの大事な要素である探究する力。夢中で楽しむことで育まれる「興味を突き詰める粘り強さ」「エネルギーを注ぎ込むパッション」はどうしたら身につけられるのでしょうか。3人男子の母親であるtomekkoさんは、歴史の中で最も好きな平安時代の大河ドラマが始まったことで、エネルギー満杯で楽しむ姿を子どもたちに見せています。好きなことを自分軸で思い切り楽しむこと、興味のあることを家族に伝え続ける理由について綴ってもらいました。
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毎日こたつで祖母と並んで時代劇を見て育ったおばあちゃん子の私。小学校低学年の頃、お姉さんのいる友だちの家で漫画『あさきゆめみし』(大和和紀/作)と出会って以来、平安装束の美しさにどっぷり沼入りしました。沼は大学まで続き中世から近世にかけての女性服飾史を専攻するほど。まぁ正直周りに分かり合える人はおりませんので今も基本一人で楽しんでいますが。
そんな私にとって、今年のNHK大河ドラマは例年とは向き合う姿勢が違います。だって滅多に無い平安全盛期が舞台ですからね!
「まぁ見れたら見よっかな」から「毎週ファンアート描いちゃう」ぐらいの熱量の差。この1年間でどれだけ平安時代や文学・文化に興味を持つ人を増やせるか、勝手に自分の中の使命みたいになっているところもあるので、若干ウザいテンションになっている自覚はありつつウキウキと日曜8時を迎えています。
家族はというと、夫は「過ぎたことをわざわざ掘り返さなくてもいいんじゃない?」という歴史研究に喧嘩売ってくる歴史不要論派。当然これまでの大河も見ていないし全く相入れません。子どもの中では長男だけが戦国時代ファンですが、3人揃って当初は
「えー武士も戦闘シーンも出てこないの? なんか同じ格好した人ばっかりだしつまんなそう〜」
なんて言っていたのですが、チラチラ横目で見ているうちに第一回の想定外に激しいクライマックスで一気に惹き込まれ、それ以来毎週3兄弟並んで見るようになりました。
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