【以前の記事】家事育児は妻と半々、でも仕事は“昭和の企業戦士”並み 3兄弟の母が「夫婦ゲンカ」で考えた40代夫の過酷
ドラマの中では現代人には理解しがたい平安ならではの文化風習もいろいろ出てきます。
「主人公がやってるバイト、あれ何をしてるんだろう?」
と疑問を持ち始めたのは長男。
「代筆業だって(史実かどうか、実際そんな職業があったかは置いといて)。好きな人に贈る歌を代わりに作ってあげてるんだね」
「え!? なんで歌を贈るの?」
「ラブレターみたいなものだよ。平安時代は相手の顔を見れないから歌をやりとりして人柄を想像したり気持ちを確認したりするんだけど、歌は手紙よりも実は情報量が多いんだよ」
「えッ!! 顔見ないでどうやって恋愛してたの!?」
意外にも大きな声をあげて驚いたのはキッチンで皿洗い中の夫でした。
「そうだよー、家柄と噂と歌から分かる情報で相性を判断して、顔を見るのは××した翌朝に……」
「……!?」
いいぞいいぞ。家族が興味津々になってきた(ほくそ笑む私)。
ドラマが終わると一気に質問攻めに。
「なんで歌? 手紙のほうがたくさん書けるよね?」
「そうだね、でも和歌は限られた文字数の中でいくつもの意味を掛けたり、知っている古い歌を引用したり、どのくらいの時間でお返事が来るかで相手の教養が分かる。口で伝え合うよりも紙に書いて渡すと、字のうまさも分かるし使う紙や焚き染めている香、それに添えている花なんかで趣味やセンスも分かるから顔で判断されるよりも気が抜けないかも」
「ほぇ〜、俺平安時代に生まれてたら絶対結婚できないわぁ……」
と字が下手な夫はため息。字が上手い長男は静かにしたり顔。
みんなが興味を持ち始めたので、試しにこんな質問をしてみました。
「“いざる”って言葉知ってる?」
夫「あの日光東照宮にいるやつ?」
いないいない、そうじゃない。三猿じゃない。
次のページへ「ヤバイ」を平安時代風に言うと?