「はじめのうちは『どんなふうに話を引き出したらいいのかわからない』と思うかもしれませんが『あなたに興味関心をもって聞く』という気持ちがあれば、話は自然にふくらんできます。とはいえ子どもの年齢や性格によって会話が続かなかったり白けた空気になってしまうことも……どんなことに気を付けて対話をしたらいいか、お悩みQ&Aもぜひ参考にしてみてください」

よかったこと発表会をうまく進めるためのQ&A

 せっかくよかったこと発表会をしようと思っても、会話をうまく引き出せないこともしばしば。子どもが「話したくなるコツ」について教えてもらいました。

Q 子どもがイマイチそっけないのですが…

A 子どもに向き合って「あなたの話を聞くよ」という気持ちがないと、答えるほうも気持ちが入らないもの。興味や関心を持って「あなたのことをもっと知りたい」という姿勢でのぞむと、お互いに話をつなげやすくなっていきます。

Q どんなふうに聞いてあげたらいい?

A 話したことに対して聞いている側が意見や解決をするのではなく、まず話し手の全てを受け入れるつもりで聞いてあげてください。自分の興味のないことでも「それってどんなところが面白いの?」と関心を示すことは大事です。自分が知らなかった相手の新しい一面を発見できるかも。

Q 話を引き出すために普段から気をつけることって?

A 必ずしも相手と自分の興味が一致するとは限らないので、「なぜ」「どうして」「どんなふうに?」などのキーワードを上手に使えるといいですね。「どうしてゲームがそんなに楽しいの?」「どんなふうに楽しかったの?」と聞くと、自分の好きなことを教えてあげたいと思ってくれますよ。

Q 子どもがすぐネガティブなことを言います

A ネガティブな言葉をチャンスと考えてみるといいかもしれません。こだわりの裏に実は「自分の好き」があったり、ネガティブの裏側に「子どもの願いや希望」が隠れたりしていることもあります。ドーンと受け止めて、起きている出来事を俯瞰して見られるといいですね。

Q なんでも「フツー」と返してきます

A 「今日学校楽しかった?」など「イエス・ノー」で答えたくなるような質問をしていませんか? 「楽しかった」「別に」「フツー」以外の言葉を言えるよう「今日の学校で楽しかったことって何?」と踏み込んだ質問を。

*   *   *

 寝る前もバタバタしていることが多いかもしれませんが、寝室に入ったらいったん深呼吸。親自身が「今日のよかったこと」「頑張ったこと」「うれしかったこと」などを思い浮かべるところから始めましょう。きっと子どもたちもよかったことを言いたい空気を感じ取ってくれると思うのでぜひリラックスしてお話してみてください。

(取材・文/AERA with Kids編集部)

AERA with Kids (アエラ ウィズ キッズ) 2023年 冬号 [雑誌]

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