一生懸命書いても、なかなか覚えられない「漢字」。学年が上がるごとに難しくなり、学習自体を嫌いになってしまう子どももいます。楽しく漢字の知識を定着させるヒントを筑波大学附属小学校の青木伸生先生に聞きました。子育て情報誌「AERA with Kids23年冬号」(朝日新聞出版)からお届けします。

MENU 漢字を左右・上下に分解 パズル感覚で覚えていく 漢字力アップのカギは語彙力の有無 漢字を楽しく覚える!3つのポイント

漢字を左右・上下に分解 パズル感覚で覚えていく

「小学校で習う漢字は全部で1026字。学年が上がるごとに覚える漢字は複雑になり、数も増えていきます」と話すのは、筑波大学附属小学校で国語授業の研究をする青木伸生先生。

 毎日出る書き取りの宿題ですっかり「漢字嫌い」に……というのはよくある話ですが、苦手意識を抱かずに、効率よく漢字を覚える学習法はあるのでしょうか。

 青木先生によると、重要なのは「『漢字の組み立て』ルールを最初に覚えること」。「漢字を部首ごとに分解し、『左+右』や、『上+下』の“足し算”で理解すれば、パズル感覚で覚えられます」

 気をつけたいのは「とめ・はね・はらい」や正しい筆順。「『とめ・はね・はらい』は『ピタッ・チョン・シュッ』の擬音語を使って指でゆっくりと書く練習を。筆順は『上から下』『左から右』などの原則を覚えます」。低学年のうちに「漢字を覚えやすくする土台」を作っておいて、あとは間違えがちな漢字のみ、重点的に練習すればいいとアドバイスします。

漢字力アップのカギは語彙力の有無

 中・高学年では、抽象的な漢字や難しい熟語が増え、つまずくことも。「カギとなるのが“語彙力”」と青木先生は指摘します。語彙を増やすためには、文章の「音読」や「視写(書き写し)」、習った漢字を使った「短文作り」などが効果的だそう。また、「ゲームでよく見る『戦慄』などの難しい熟語は知っている一方、『久しい』などの和語は書けないといったアンバランスな部分も」と青木先生。科学的な読みものから物語まで、さまざまなジャンルの文章に触れることが語彙力や読解力を向上させ、ひいては漢字の読み書きの習得につながるそうです。

漢字を楽しく覚える!3つのポイント

ポイント1)「7種のパズル」で原則を覚えよう

「漢字の組み立ての基本」となるパーツは、下の7種類の部首。例えば「切」ならば、漢字を縦半分に切ったとき、左にある「七」と右にある「刀」を“足し算”したもの。同様に横半分に切るなら、上部の「八」に下部の「刀」を足せば「分」になります。

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澤田聡子
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