学校法人梅花学園常務理事、企画部長の藤原美紀さんに、梅花中学・高校から宝塚音楽学校への入学者が多いことについて解説してもらった。
「学校の最寄り駅の阪急宝塚線豊中駅は宝塚大劇場からとても近いところにあります。それゆえ、多くの生徒が宝塚歌劇を身近に感じ、あこがれて育ってきたことが大きい。また、生徒たちの多くが小さいころからダンス、バレエなどを習うなど情操教育に積極的な家庭環境にあることも関係するでしょう」
2013年、高校に舞台芸術専攻が誕生した。「舞台特講」ではバレエやダンスに必要なテクニックを学び、動きの基礎となる体幹や柔軟性の向上をはかり、創作能力、リズム感を養う。講師には宝塚歌劇団、劇団四季の出身者がいる。
「舞台芸術専攻ができたことによって、より明確に舞台芸術を学びたい、将来はこの分野で活躍したいという生徒が多く集まりました。宝塚音楽学校への入学者を増やした理由としてこれは大きかったですね」
どんな生徒が宝塚音楽学校に進んでいるのだろうか。
「素直に何でも吸収する生徒が多い、という印象を受けます。でも、華やかで魅力ある生徒はたくさんいます。宝塚音楽学校の合否によって、華やかさがあるかどうかは一概には言えないですね。めぐりあわせもあるでしょう。受からなくても魅力的な生徒はたくさんいます。私たち教職員一同は目標をもってがんばっている生徒みんなを応援しています」
2023年7月、学校法人梅花学園理事長に小川友次氏が就任した。小川氏は阪急電鉄常務取締役、宝塚歌劇団理事長をつとめていた。なるほど、梅花と宝塚は縁が深い。
梅花と同率一位は日本女子大学附属
日本女子大学附属からも多くのタカラジェンヌが生まれている。花總まりさん(宙組、雪組トップ娘役)、愛原実花さん(雪組トップ娘役)が有名だ。
同校の関係者は次のように話してくれた。
「宝塚にあこがれて、その舞台に立ってみたいという生徒がたまたまいたということだと思います。附属校なので大学進学が基本となっており、学校がすすめるようなことはないですね。どうして多いのかなと不思議です」