■自分のデータを蓄積してみよう!
てんびんにかけるとき、頭のなかだけで考えると混乱しちゃうかもしれないから、日記みたいに、記録をつけることをおすすめするよ。たとえばコンビニのバイトを始めるとして、日々バイトをするなかでどんな嫌なことがあったのか、もしくはどんなうれしいことがあったのか。いざ辞めたくなったら、どうして辞めたいのか、辞めたときに起こるであろういいことと悪いことなんかを書き出してみるんだ。
それから、何か物事を始めるときも、どうして始めたいのかっていうことも考えみてほしいな。コンビニでバイトするにしても、「家から近くて効率的だから」なのか「ただお金が稼ぎたいから」なのか「そのコンビニの制服がかわいいから」なのか。始める理由も、てんびんの重さを左右するものになるはず。
記録していくことで、自分に向いていないことや得意なことがデータとして蓄積されていくよね。すると、少しつらくても「ここは耐えよう」と思えたり、逆にすぐに辞めてしまっても、「ここはこういう理由で自分に合っていなかったな」ってわかったりするはず。だから、たとえ辞めてしまったとしても「私は逃げ癖があるからだ……」って自分を責めることもなくなるんじゃないかな。
「逃げるは恥だが役に立つ」って言葉を知っているかな? これってハンガリーのことわざで、「自分の戦う場所を選べ」って意味なんだ。つまり、逃げるってことは選んでいるとも捉えられるとよしおは思う。
よしおは大勢の芸人さんが出るひな壇のある番組がすごく苦手だった。このままでは自分の良さが発揮できないと思って、自分が得意とする子ども向けのライブを増やしていったんだ。はたから見れば「ひな壇から逃げた」って言われるかもしれないけど、よしおは「子ども向けライブを選んだ」って思っている。
言葉ってすごく自分自身に影響があるから、まかろにちゃんも「逃げた」じゃなくて「自分に合うものを選んでいるんだ」って胸を張ってほしい。そうすれば、自分のやりたいことや得意なことが見つかって、すぐに辞めない自分にも出会えるかもしれない。いつか、続けられることが見つかったらよしおに教えてね。自分の気持ちが大事だから周りと比べて焦る、ってこともしなくても大丈夫だよ。焦らず、自分の気持ちと向き合ってみてほしいな!
……って、僕は思うんだけど、君はどう思うかな?
(構成/濱田ももこ)
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