■数点でもアップしたら、認めてあげてほしい

矢萩:過去問でも、1回目やったときと2回目やった時に数点でもアップしていたり、もし点数が下がっても前回できなかった問題が1つでもできていたら、それを認めてあげてほしいですね。

安浪:あとは親子関係ですけど…。この文章を読むと、お父さんとの関係はともかく、お母さん自身も娘さんとの関係にあまり自信を持てていないのかな、という感じがするんですよね……。

矢萩:「私との関係は」とおっしゃっているので、お父さんには心を開いているように見えない、とうことですよね。

安浪:5年後半からお父さんと対立して成績が下がった、と書かれていますが、その時期、内容が難しくなるので、失速するのは決して珍しいことではありません。この辺りの状況は詳しく聞かないとわからないのですが、私が今カウンセリングに入るとしたら、本当にこの学校行きたいのかどうかを本人に聞いて、「行きたい」というんだったら、算数の模試や過去問を見直して、自信がなくて取れないのか、どこに穴があるのかを見極めます。そして穴があるんだったら「早急にいつまでにこれをやってください」と指示を出しますね。過去問の点数が取れないのはメンタル的なことなのか、学力的なことなのか、もちろん両方もあると思いますが、それぞれに打ち手はあります。

矢萩:できることは限られますが、限られた時間の中で順番にやるべきことを整理してやっていくしかないですよね。

安浪:親御さんが穴を見つけるのは難しいと思うので、塾の先生に志望校の過去問を見てもらって、具体的に残りの期間に何をしたらいいのかを指示してもらうのが現実的かと思います。

矢萩:見るべきは間違え方ですよね。社会であっても間違え方の傾向はあるはずなので、こういう問題でこのような間違え方が多い、というのを見つける。

安浪:あと、お母さんが塾の先生に分析してもらおうとすると、お父さんが「俺がやる」と言うかもしれないですが、現状だけを聞く限り、今は出てこないほうがいいです。これまでの経緯がある上に、今、お父さんに細かくチェックされたらお嬢さんは嫌ですよ。お父さんは引き下がりたくないかもしれないけど、今ここでさらに関係がこじれると、入試が終わってからもその関係が続く可能性がありますよ。今、軌道修正しておかないと中学に入ってから口を聞いてもらえなくなってしまうかもしれない。もちろん、お父さんが頑張っているのはわかるし、中学受験さえなかったらこうはなっていなかったんでしょうけど……。やはりね、娘がかわいいんですよ。その気持ちは痛いほどわかるんですが、きっとアプローチが間違っている。

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