また、東京オリ・パラの大会組織委員会は、SDGs(持続可能な開発目標)が掲げる目標と関連させながら大会運営の「五つの柱」を示し、すでにさまざまな取り組みが進められている。新国立競技場の屋根に太陽電池が使われているのもその一つだ。実行には手間もコストもかかるけれど、この大会が今後の日本の社会を変えるきっかけになると期待されている。

五つの柱は、

(1)気候変動 例:脱炭素社会を目指し、会場等の電力は100%再生可能エネルギーに
(2)資源管理 例:すべてのメダルを携帯電話の部品などの再生金属でつくる
(3)大気・水・緑・生物多様性等 例:トライアスロンが行われるお台場海浜公園の水質改善対策を講じる
(4)人権・労働、公正な事業慣行等への配慮 例:水産物、農産物等の調達時、持続可能性に配慮した調達基準を定め、守る
(5)参加・協働、情報発信 例:「もったいない」など、持続可能性につながる日本的な価値観の発信
(大会組織委員会の運営計画から)

 そのほか、選手村や他会場にも新技術は利用されている。

●選手村の移動は自動運転で!

 選手村内で移動手段となるのが自動運転の大型電気自動車。センサーで周りの様子を認識しながら自動で走行し、横断を待つ歩行者を見つけると停車する。万一のときのためにオペレーターが1人乗車。決められたコースを2~3分おきに24時間運行する予定だ。

●関係者をAIで顔認証!

 選手や大会関係者が競技会場に入場するときに使われるのが「顔認証」。IDカードをかざしてセンサーに顔を近づけると、事前に撮影・登録した写真から、本人かどうかを識別する。人間が確認する場合より、2.5倍も早く入場できるという。

ジュニアエラ 2020年 02 月号 [雑誌]

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AERA編集部
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