この春、息子さんが最難関中学の合格を見事勝ち取った、中学受験情報サイト「かしこい塾の使い方」主任相談員の小川大介先生が『AERA with Kids春号』(朝日新聞出版)に登場! 「中学受験を成功させるための学習環境のつくり方」について話を聞きました。

書棚は教科ごとが使いやすい(撮影/小川大介)
書棚は教科ごとが使いやすい(撮影/小川大介)

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(1)「集中できるスペース」を確保する

「学び」にはドリルや塾の宿題のように知識を積み上げていくものと、体験や調べ学習から考えを広げていくものと、2種類のタイプがあります。両方大切ですが、中学受験でまず求められるのは前者。計算や漢字練習、知識の定着をはかる問題集などは集中して理解し、いかに知識を自分のものにできるかが勝負どころです。そのための家庭での学習環境は、リビングでも子ども部屋でもいいのですが、「余計なものが子どもの目や耳に入らない、安心して集中できるスペース」が基本。とはいえ、人は何もない無音の部屋ではなく、適度に物があり、生活音が聞こえるくらいのほうが集中できるのです。もしBGMが必要ならクラシックなどの歌詞のない音楽を。歌詞があると、どうしても意識してしまいがちなので集中できません。

(2)思考の整理ができる「ざっくり収納」を

 子どもは集中して問題に向かっているときや調べ学習に没頭しているときは、テキストや問題集、図鑑や事典、学習道具などをいちいち片付けずに、どんどん出して広げているでしょう。その散らかりの過程で頭の中はフル回転し、成長しています。だから片付けるときは、頭の中を整える「まとめの時間」にするといいのです。出したものを元の場所に戻すという行為を通して、達成感とともに、今日取り組んだ学習内容が整理できます。そのとき、片付けのハードルは低くすること。棚や引き出し、カゴなどを上手に使って「ここに◯◯を戻すだけでいい」くらいのわかりやすい収納にしてください。例えば塾のテキスト類の収納にカラーボックスを使っているなら、一つのボックスに一つの教科を入れるくらいのざっくり収納がちょうどいいです。

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AERA編集部
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