新学期が始まり、「保育園に行きたくない!」と毎朝子どもに泣かれて困っているママ、パパも多いのでは? 現役保育士として日本一のSNSフォロワーをもち大人気の「てぃ先生」にどうしたらいいかを聞きました。発売中の「AERA with Baby 0歳からはぐくむ非認知能力」(朝日新聞出版)から抜粋してお届けします。
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■「保育園イヤだ~!」ギャン泣きをどうする?
――春から子どもを保育園に預ける読者に、保育士さんとしてアドバイスはありますか?
最初のうちは泣きますよね。「ママがいい!」「保育園イヤだ~」って。そういうとき親は「保育園は楽しいよ~」「○○ちゃんとたくさん遊べるよ~」ってポジティブな言葉で返すと思うんですが、それはやりすぎないほうがおすすめです。
――私もやっていました……。
それで泣きやみましたか?
――いいえ全然。ますます「ママがいい!」って泣きます。
ですよね。だって会話がかみ合っていないから。「ママがいい!」って言っているのに「保育園楽しいよ」って言われたら、子どもは「話が伝わっていない」と思います。伝わるまで「ママがいい~」って繰り返し泣き続けるしかないんです。
――あぁ、確かにそうですね!
だから親はまず「ママがいいよね」「保育園イヤだよね」って認めてください、勇気をもって。それが第1段階です。折り紙と同じで、いきなり完成形にはなりません。まず子どもの心を受け止めて、「それでも保育園に行くよ」とお話しして、「楽しい」を伝えるのはその先です。
――親は預けることに罪悪感があるから、「行きたくない」気持ちを受け入れにくいのかもしれません。
罪悪感を持ちすぎる必要はないと思います。保育園にいるのは保育のプロ。おうちでママと一緒にいるのも素敵ですが、プロとすごす時間も成長や発達にプラスになるとぼくは思っています。最初は泣くかもしれませんが、子どもの適応力と保育士のスキルを信じてください。
(取材・文/神 素子、AERA with Baby編集部)
※「AERA with Baby」てぃ先生インタビューでは、このほか「しかりすぎをやめるには?」など未就学児を育てるママパパからのお悩みへの回答を紹介しています。
朝日新聞出版