子どもにスマホを持たせると決めたら、大事なのは「ルールづくり」です。どのような点に気を付けたらいいのでしょうか。子どものスマホやネット問題に詳しい兵庫県立大学准教授の竹内和雄先生に聞きました。発売中の「AERA with Kids 2023年春号」(朝日新聞出版)から一部抜粋して紹介します。
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■子どもの自律を促す親のサポートは必須
ルールづくりで大切なことについて、竹内先生は次のように言います。
「遅くても高校生までに子どもが自分でルールを決めて守れるようにすることが目標。大人になったとき、自分でスマホをやめられる “自律”が大事ですよね。親はそのための『お手伝いをしている』という意識を持ちましょう」
自転車に例えれば、三輪車から始まり、次は補助輪付き、最後は補助輪なしでと徐々にステップアップしていく。同じことがスマホにもいえると竹内先生は話します。
「子どもがいきなり節度をもって、危険なく使いこなせるようにはなれません。子ども任せにせず、しっかりと親がサポートしましょう」
ルールづくりの際には、時間や場所、マナー、危険などを子どもと話し合って決めることがポイント。
「小中学生では話し合って決めたルールのほうが破られにくく、ネット依存症の割合も低いという調査結果があります」
ルールを決めたらまずは1日30分程度、親と一緒に使い始めるのがおすすめだと竹内先生は言います。
「どんな操作が危険で、トラブルに巻き込まれる可能性があるのか、親子一緒に確認できると安心ですね」
ルール1) 時間:1日の使用時間、使っていい時間帯を決める
「1日何時間まで」「21時まで」といった1日あたりの利用時間や終了時間を話し合います。習い事や塾の予定にあわせて曜日ごとに決めるのがおすすめ。親:「20時までにする?」子:「22時がいい」親:「じゃあ、間をとって21時ね」などと落としどころを決めておき、親はあえて短め・早めの時間を伝えて子どもと交渉を。
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