時間がたっぷりある夏休みこそ、学校の宿題以外にも苦手分野の克服に力を入れたい!と考えているご家庭も多いでしょう。とはいえ、むやみにやらせても効果は出ません。AERA with Kids秋号(朝日新聞出版)では、家庭学習に詳しい坂本七郎先生に学校では教えてくれない家庭学習の新常識を教えてもらいました。

【新常識その1】
昔:苦手科目を優先してやらせる

今:まずは得意科目から取り組ませる

「苦手分野はスモールステップで進めます。簡単なものから始め、ほめて自信を付けさせ、ステップアップしていくようにしましょう」と坂本先生。例えば、算数で分数の計算が苦手だったら、まずは分数とは何かという基本的なことがわかる問題から取り組みます。

 また、苦手分野ばかりでは、子どもも嫌になってしまうので、得意分野を組み合わせるのがおすすめ。「苦手分野の前に得意分野をやると、スムーズに苦手な問題へと移行できます」。例えば、社会が得意なら、15分ぐらい社会の学習をしてから、30分算数に取り組むようにします。

「まずは苦手な問題をやらせたい、難しい問題も解かせたいと親は考えますが、そこは少し我慢。抵抗感なく、やさしい問題から始められるかどうかが苦手分野克服のカギになります」。気持ち良く学習し、できたという経験をするのが大事で、子どもによっては基本問題だけで終わってもOK。

「その積み重ねが、やってみようという気持ちを育てるのです」

【新常識その2】
昔:一つのことをやり終えてから次に進む

今:ちょこちょこやることを変えてよし

 子どもの集中力はなかなか続かないものです。とりわけ、苦手な教科の学習は嫌気がさしてしまうこともあるでしょう。「一問解いて疲れてしまうようであれば、その問題がその子にとってヘビーすぎることが考えられます。気持ち良くできるような、少しやさしい問題に変更するなど、様子を見て対応しましょう」

 夏休み中に、親が近くにいてサポートできるなら、5分10分ごとに学習内容を替えていく方法も集中力を保つためには効果的。

「中華料理店でまるいテーブルを囲み、いろんな料理を回してとっていくような“円卓方式”で、何分かおきに内容を替え、1周ぐるっと回ったら終わり、のようにしてもいいでしょう」

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AERA編集部
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