連日テレビ番組にひっぱりだこ、Youtubeチャンネル登録者数は130万人を超えるほど大人気のクイズノック。「AERA with Kids夏号」(朝日新聞出版)では『勉強が楽しくなっちゃう本』を出版したクイズノックの伊沢拓司さん、須貝駿貴さん、こうちゃんの3人に取材。小学生の勉強の悩みに答えてもらいました。本記事では伊沢さんの回答を抜粋しました。

『勉強が楽しくなっちゃう本』(朝日新聞出版 1200円+税)。クイズノックが「勉強が楽しくなる」をコンセプトにまとめた、学びを深めるの入門書。これまでの「勉強」へのイメージを一新して、背中を押してくれる一冊。https://www.amazon.co.jp/dp/4023318957/
『勉強が楽しくなっちゃう本』(朝日新聞出版 1200円+税)。クイズノックが「勉強が楽しくなる」をコンセプトにまとめた、学びを深めるの入門書。これまでの「勉強」へのイメージを一新して、背中を押してくれる一冊。https://www.amazon.co.jp/dp/4023318957/

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<小学生の悩み>
勉強があまり好きではありません。お母さんから「勉強しなさい」と言われると、さらにやりたくなくなります。どうすれば楽しく勉強できますか? (かいと・小3)

<伊沢さんの答え>
うーん、難しいですね。僕は「知ること」は好きだったけど、「作業としての勉強」はそんなに好きじゃなかった。しかも、おうちでやる勉強って「知ること」より「作業としての勉強」が多いんですよね、宿題とかドリルとか。学校は先生がいるから「知ること」の勉強ができるんだけど。

 その上で、僕からいくつかのアドバイス。まず、「勉強を無理に好きになる必要はない」ということ。好きになるタイミングは来るかもしれないし来ないかもしれないけど、無理やり好きになることはできません。だから、「好きにならなきゃ」「楽しくならなきゃ」とは思わなくていいと思います。その代わり、「好きになりそうだな」「楽しくなりそうだな」と思ったら、そのタイミングを逃さないこと。楽しくなりそうだなと思ったら、興味があることに突き進んでみよう。多少教科書や宿題からそれてもかまわない。おそらく、一生役に立つ「好き」「楽しい」が手に入るから。

 多分、そういうタイミングっていろいろな人の話を聞くことから生まれるんだよなぁ。それがおうちでの勉強の難しいところです。

 でも、「作業としての勉強」、つまり宿題などをやっているうちに「あ、できるようになったな」という瞬間がやってきたりもする。もしくは、今できることからちょっと難しいことに挑戦してみると、そういう(面白いと感じる)タイミングがあったりもする。モンスターがレアアイテムを落としてくれるくらいの低確率だけど、ある。

 だから、そこを逃さないために、「勉強はつまらないもの」という思い込みを捨てておくことが大事です。「つまらない勉強も、面白い勉強もある」のだ。

 さて、最後に「楽しく勉強する」という激ムズ問題に、いくつかの回答例を。まずは自分の中での「これが楽しかったな」という勉強から始めてみましょう。いつだって、最初は気乗りしないもの。自分を甘やかして、好きな勉強、楽な勉強からスタート。それで勢いがついてきた、気持ちが乗ってきたら、あんまりやりたくない勉強を仕方なくやってみたらいい。「しょーがない、付き合ってやるか」くらいの感じで。そうすれば課題も終わるし、もしかしたらさっきも言った「発見」が得られるかもしれません。

 自分を上手に甘やかし、上手に励ましていきましょう。その能力が身についたら、勉強に限らずスーパーな人間になれるはずです。

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AERA編集部
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