「最悪のタイミングで襲ってきた新型コロナウイルスなので、日本への影響はとりわけ注視しなければなりません。次の期は恐らく、年率換算で10%以上減るのではないでしょうか。安倍政権が誇らしげに言ってきた『戦後最長の景気拡大』はいよいよ終わるでしょう」

 政府からは、国内の経済にさらなる打撃を与えそうな情報も発信されている。

 政府の専門家会議は「不要不急の集まり」も控えるように国民に促している。

 座長の脇田隆字・国立感染症研究所長は16日の記者会見で「新年会」や「送別会」が該当するとの認識を示した。新年会や送別会がだめなら、会社帰りに同僚と飲みに行くのも週末に家族で食事に出るのも控えた方が良いのだろうか。

 イベントは中止され、人は移動を避け、居酒屋でビールを飲むのもはばかられる──。それを徹底すればどうなるのか。岩崎さんは指摘する。

「そうした状態が続く期間にもよりますが、今の弱った日本では非常に大きな影響が出るはずです」

 一刻も早く、終息に向けた手立てが必要だ。(編集部・小田健司)

AERA 2020年3月2日号より抜粋