赤ちゃんは泣くことで異変を伝えてくることがある(写真/gettyimages)
赤ちゃんは泣くことで異変を伝えてくることがある(写真/gettyimages)
中田馨/1978年生まれ。兵庫県の認可保育園、中田家庭保育所施設長。一般社団法人離乳食インストラクター協会代表理事
中田馨/1978年生まれ。兵庫県の認可保育園、中田家庭保育所施設長。一般社団法人離乳食インストラクター協会代表理事

 赤ちゃんが産まれて元気な顔を見ると、とにかく無事に生まれてくれたことにホッと一安心し、この瞬間から子育てがスタートします。子育てをしていて、心配することの1つが体調不良です。体調不良は大きく分けて2つ。1つは病気による体調不良。もう1つは事故やケガなどによる体調不良。今回は、赤ちゃんの異変にいち早く気づくために、親ができるチェックポイントを話します。

■「いつもと違う泣き方」は異変のサイン

 毎日赤ちゃんと過ごしていると、いつもとは違う様子が見られることがあります。例えば「泣き方」もその1つです。赤ちゃんは、言葉で訴えることができないため、普段から泣くことで自分の気持ちを伝えています。その泣き方が「いつもと違う」ということは異変のサインかもしれません、まずは基本的なチェックを行います。

・体温を測る
・顔色、食欲など全身状態を見る
・ぶつぶつなどないか、肌の状態をチェック
・汗はかいていないか?
・おなかはすいていないか?
・おしっこやうんちは出ているか?

 そのうえで、発熱している、顔色が悪い、不機嫌、ぐったりしている、息苦しそうなどの症状が見られたら受診が必要です。

 普段のスキンシップが体調不良に気づくきっかけになる

 赤ちゃんの平熱は、大人よりも高く37度前後の子もいて、1日の中でも上下動があります。保育所では朝昼夕と1日3回検温しているのですが、赤ちゃんの中には「朝は37.5度、お昼寝後は36.8度」の子もいます。「37.5度」だけ見るとドキッとしてしまいますが、それが毎日だった場合、「コレがこの子の体温の動きなのだな」ということがわかります。服が厚めで熱がこもり、一時的に38度を超えることもあります。親が知っておくと安心なのは赤ちゃんの「一日を通しての平熱」と「どんな時に熱が上がるか?」ということです。

 発熱している赤ちゃんの体は、抱っこしても「いつもと違う」ことが分かります。全身があたたかく、口から出てくる息も生あたたかいです。普段のスキンシップで赤ちゃんの体温を感じながら抱っこをしていると、異変にいち早く気づくきっかけになります。

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中田馨

中田馨

なかた・かおり/1978年生まれ。兵庫県の認可保育園、中田家庭保育所施設長。一般社団法人離乳食インストラクター協会代表理事。保育士目線の離乳食講座受講生は4年で2000人。自身も中3男子、小5女子の子育て中。

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