「今日はちょっとぜいたくしたい」というとき、通勤帰りのターミナル駅にあるデパ地下で、少し高めの食材や総菜、お弁当、またケーキや高級スイーツを購入することは誰だって年に何度かはあるのでは? つまり、お気に入りのデパートがあって、ときどき買い物をしているなら利用しない手はないのだ。

 デパートつみたての最低金額は月々3000円または5000円、最高金額は3万~10万円。たとえばタカシマヤ友の会(高島屋)の月々5万円コースなら年間60万円のつみたて金額に対して、5万円もの高額ボーナスがもらえる。

 最近は店舗販売だけでなく、インターネットを使った通販サービスに力を入れているデパートも多い。たとえば、伊勢丹・三越の「エムアイ友の会」や前述の「タカシマヤ友の会」では、満期時に来店すると会員証や買い物カードにポイントがチャージされるので、オンラインストアでの買い物にも利用できる。

■催し物や展覧会・観劇特典に注目

 デパートつみたては「これくらいのお金は毎年、必ずこの百貨店で使う」という金額をしっかり把握したうえで始めることが最も重要といえるだろう。

 確実にそのデパートで買い物ポイントをきっちり使いきることを考えると、1年コースではなく、より短い6カ月コースで、5000円程度の少額つみたてから始めたほうがいい場合もある。

 少額でデパートつみたてをはじめる、もうひとつの大きなメリットは、たとえ少額でも、それに付随してさまざまな割引や特典がもれなくついてくることにある。

 最高8.3%という利回りは各デパートで同じなので、実はこの特典をチェックして入会するのが、いちばん賢いやり方なのである。

 つみたてをはじめるにあたって、そのデパートの友の会会員になると、お中元やお歳暮の季節に5%引きの優待券がもらえたり、提携ホテルやレストランの優待サービス、デパートで行われる文化催事の無料入場券など、さまざまな特典を受け取れる。

 その特典は、美術展や映画、歌舞伎などの観劇、コンサート、カルチャースクール、国内旅行、レンタカー、ゴルフ、美容室、エステなど、数え切れないほどだ。

 もちろん、特典の単純な多さではなく「自分が使える特典がいくつあるか」が判断基準になることはいうまでもない。(経済ジャーナリスト・安住拓哉、伊藤雅浩)

※アエラ増刊『AERA with Money 毎月5000円でつみたて投資!』の記事に加筆・再構成