

12月15日、SF映画の世界的人気シリーズ「スター・ウォーズ」の最新作「最後のジェダイ」が公開された。直前にキャストが来日。東京も沸いた。
2015年公開の前作「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」のラストシーンで、主人公レイはルーク・スカイウォーカーと初対面を果たした。「ジェダイの騎士」唯一の生き残りで長く行方不明になっていたルークの出番はこのシーンのみで、新作ではルークとレイの新しい「師弟関係」に注目が集まる。
最初の予告編で「ジェダイは滅びる」とつぶやくルーク。その後の本予告でも彼の表情は険しい。ルークが活躍した旧3部作からは約30年が経過しているという設定だが、何があったのか。第1作「新たなる希望」からルークを演じるマーク・ハミル(66)はこう切り出した。
「ライアン・ジョンソン監督からは脚本に書かれたこと以外、ルークの身に何が起こったのか一切説明がなかった。楽観的で希望に満ちていた彼が、どうしてこれほどシニカルになったのかは、僕自身で入念に“脚本”を練る羽目になったよ(笑)」
ルークは、ハン・ソロとレイア姫の息子のカイロ・レンを弟子にして、ジェダイの騎士に育てようとしていた。だがレンは、銀河の独裁をもくろむ闇の組織ファーストオーダーの戦士となって、次なるダース・ベイダーになろうとしている。ルークは、自責の念に駆られているはずだ。そんな心境に、ハミルはビートルズ世代の自分を重ねた。
「30年前は『Love is all you need(愛こそすべて)』だったから、僕らが大人になったら戦争も人種差別もないパーフェクトな世の中になると信じていた。でも、現在の状況は当時よりずっとひどい。ジェダイのしくじりでファーストオーダーが台頭し、ルークは心底幻滅したんじゃないかな」
映画初出演ながら主演を飾った「新たなる希望」の公開はちょうど40年前の1977年。今回の出演には「恐怖心」が伴ったという。