名門校は100年前から「グローバル教育」 (1/4) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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名門校は100年前から「グローバル教育」

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おおたとしまさAERA#教育
「東京大学に何人合格したか」という一昔前の指標でも、先頭を走ってきた名門校。この指標で測れたのは、これらの学校の「総合力」のほんの一部に過ぎない(撮影/写真部・小山幸佑)

「東京大学に何人合格したか」という一昔前の指標でも、先頭を走ってきた名門校。この指標で測れたのは、これらの学校の「総合力」のほんの一部に過ぎない(撮影/写真部・小山幸佑)

おおた・としまさ/育児・教育ジャーナリスト。心理カウンセラー資格、中高の教員免許を持ち、小学校非常勤講師の経験も。『名門校とは何か? 人生を変える学舎の条件』(朝日新書)、『ルポ塾歴社会』(幻冬舎新書)ほか著書45冊以上(写真:おおたさん提供)

おおた・としまさ/育児・教育ジャーナリスト。心理カウンセラー資格、中高の教員免許を持ち、小学校非常勤講師の経験も。『名門校とは何か? 人生を変える学舎の条件』(朝日新書)、『ルポ塾歴社会』(幻冬舎新書)ほか著書45冊以上(写真:おおたさん提供)

 2030年。あなたの子どもは何歳だろうか。ちょうどこの頃、社会の中核を担うのは今の中高生だ。AI(人工知能)の進化で仕事も働き方も急速に変わり始めた。変化の加速度を考えると、学校選びの基準もこれまでと大きく違ってくる。もう「教育改革」など待っていては、わが子の成長に間に合わない。AERA 2017年6月5日号では、「AI時代に強い中高一貫・高校選び」を大特集。

 大学入試改革の輪郭が見えてきたころから、多くの学校が取り組み始めた「21世紀型」教育。いわゆる名門校では100年前から進められていたものだ。

*  *  *
 中学受験で「男子御三家」の一つとされる武蔵。100年近く前に掲げられた建学の精神は「東西文化融合」「世界に雄飛」「自調自考」である。これらはそれぞれ、この号の巻頭特集で挙げた「21世紀型教育」が子どもたちに身につけさせることを目指す「コラボレーションする力」「グローバル市民視点」「創造的・批判的に考える力」に相当する。

 武蔵では、中学3年で第2外国語が必修。さらに約30年も前から「国外研修」を実施している。ドイツ、オーストリア、フランス、中国、韓国など、非英語圏に約2カ月間、生徒を送り込むのである。英語劇の授業では英語力以上に「コラボレーションする力」が磨かれる。社会や国語の授業では、ディスカッションやレポート執筆を繰り返すことで「創造的・批判的に考える力」が鍛えられる。

●プログラムより生活

 同じく男子御三家の開成では、毎年5月に行われる「開成学園大運動会」が大きな学びの機会となる。

 約2100人の生徒それぞれに明確な役割が与えられ、運動会が運営される。その組織力および指示連絡系統たるや、プロのイベント会社も顔負けのレベル。この行事の運営を通じて強力に、「コラボレーションする力」や「企画力」「段取り力」を育てている。

 男子御三家のもう一校、麻布の名物は「教養総合」という講座だ。毎年約60ものテーマが設定される。過去に実施されたのは、「原子力利用と社会」「現代医療について考える」「日本を読む~世界の国々は日本をどうとらえているか」など。いずれもディスカッションを繰り返す中で、「創造的・批判的に考える力」を鍛えるのだ。


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