(撮影/編集部・柳堀栄子)
(撮影/編集部・柳堀栄子)

 アプリで個人作家と買い手をつなぐ「CtoC」のハンドメイド販売が賑わっている。作品を出品すれば誰でもすぐに作家になれ、ネット上で簡単にお店が持てる。運営側が支払いを仲介するので、売り手にも買い手にも安心だ。登録料は無料、成約時に手数料として代金の10~20%を支払うケースが多い。

 2011年、博報堂の社内起業プログラムの一環としてスタートした「iichi」は、登録作品数が年々増え、今年は当初の約6.5倍に達した。作家の8割が女性で、30~40代が中心。本業としている人が約4割、副業が約4割を占め、プロが多い。

 一方、GMOペパボが運営する「minne」は素人が中心。人気なのはアクセサリーや赤ちゃん用枕などのベビーグッズ。アクセサリーなら金具が外れにくいよう樹脂でコーティングするなど、うれしい心配りがされているものもある。アクセサリーの価格はおよそ千~2千円。購入者の多くは、値段の安さより、他の人とカブらないものを求めているという。「作品の世界観が好き」と大勢のファンがつく作家もいて、月100万円稼ぐ人もいるという。16万4千人が作家として登録していて作品数は192万点。

 都内に住むsakuraさん(38)は、ファッションフリマアプリ「FRIL」でイヤリングなどの手作りアクセサリーを販売する。

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